年末年始に自分と向き合い目標設定するためにお薦めな3つの本

あっという間に、仕事納めとなり今年も年末。そして、2019年という新年になります。年末年始には、私は毎年、1年間を少し振り返り、次の年の予定や目標、達成したいことについて、自分と向き合い考える時間をとるようにしています。

この年末においても、考えたいと思っていますが、そんな時に読み直す本が3つあるので紹介します。


1.一冊の手帳で夢は必ずかなう - なりたい自分になるシンプルな方法
 まずは、熊谷正寿さんの「一冊の手帳で夢は必ずかなう - なりたい自分になるシンプルな方法」という本です。

 

 

 自分は毎年、次の年に達成したいことを、「仕事」「家族」「プライベート」「買いたい物」「大事にしたい考え方」などに整理して、書き出して、そのリストを手帳に張り付けています。

 また、ざっくりとした、30年後までのビジョンのようなものについても、考え、書き出すようにしています。そうした考え方やノウハウについては、この熊谷さんの本から学び、今も実践しています。
 今であれば、Kindle版が238円と非常に安いので、来年の目標を考えるこの時期にはお薦めの本です。

 2.ゴール―最速で成果が上がる21ステップ
 
2つ目の本は、ブライアントレーシーの「ゴール―最速で成果が上がる21ステップ 」です。この本は、何回も読み直し、目標について考える際、その都度、参考にしています。 

「進歩を測定する。」「しかるべき人と付き合う」「行動計画を立てる。」「毎日目標を見直す」「目標を絶え間なく視覚化する」など、目標設定にあたって、非常に参考になることが書かれています。

3.習慣を変えれば人生が変わる
 最後にお薦めするのが、ドイツ出身のライフコーチであり、能力開発の第一人者、マーク・レクラウの「習慣を変えれば人生が変わる」です。
 目標を達成するためには、日々の習慣が大事です。そんな、日々の行動や習慣を見直すきっかけになる本だと思います。自分もこの本を読んで、日々の習慣を見直してきました。


また、自分の現状と向き合うための、問いかけも多い本です。

・自分の夢は何か?
・時間とお金に余裕があれば、何をし、何になり、何を手に入れたいか?
・自分の行動のどういう部分を改善したいか?

など、自分と向き合い目標を設定する際には、非常に良いガイドになります。


以上です。年末年始は、私もノートと手帳を片手に、来年の予定を確認し、目標を考え、書き出し、行動計画を作ろうと思います。

 

 

新たな起業と雇用を生み出す福岡市の国家戦略特区の取組が興味深い!

史上最年少36歳で福岡市長に就任された、高島宗一郎市長が福岡市の経営に関する著書を出版されています。(福岡市を経営する)
 

    

 

 ◆福岡市は今、こんなにすごい! ◆
 ・人口増加率は東京を抜いて1位
 ・地価上昇率は東京都や大阪府の約2倍
 ・政令指定都市で唯一、5年連続で税収が過去最高
 ・スタートアップ開業率は4年連続7%台(政令指定都市唯一)
 ・国際会議などの開催件数、8年連続政令指定都市中1位

 

以前、福岡市の国家戦略特区でのスタートアップ支援の取組に見た際に、非常に興味深い取り組みだと思ったこともあり、今回の著書についても非常に興味深いです。参考にその国家戦略特区としての取組について紹介します。

出所資料はこちら。
国家戦略特区ワーキンググループ 平成25年度 提案に関するヒアリング
平成25年9月6日 福岡市 「新たな起業と雇用を生み出すグローバル・スタートアップ国家戦略特区」 配布資料

 

新たな雇用を生み出すグローバル・スタートアップ国家戦略特区

以下が、福岡市の国家戦略特区の提案です。
新たな雇用を生み出すグローバル・スタートアップ国家戦略特区として提案されています。

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特に興味深いのは、雇用を生み出すスタートアップについて、その意義の資料。
(以下参照)
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当該資料では、若い企業が雇用を生み出していることについて、データをもって示しています。社齢10年までの企業が生み出す雇用は220万人。若い企業が雇用を創出している。だからこそ、スタートアップへの支援が必要である。ということです。

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そして、福岡市のビジネス環境は、オフィス賃料などのコストや福岡が福岡空港や他派校を有している世界とつながるビジネス環境であるということ。こうしたグローバル・スタートアップを呼び込むことを目指すに強みがあるということのようです。

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そのうえで、その強みを生かし、スタートアップ支援により開業率を高めようとされています。

2ページ目の資料では、プロジェクトイメージについて、国家戦略特区としての取組について、詳細な記載があります。

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こうした戦略が福岡市の人口増加や、

・スタートアップ開業率4年連続7%台(政令指定都市唯一)
・国際会議などの開催件数、8年連続政令指定都市中1位

といった成果に結びついているのかなっと思うところがあり、今回の高島市長の著書はそうした戦略やその経過、効果等についても触れられていそうで、興味深い著書です。年末年始に一読したいところです。

未来の教育の目指すべき姿と教育改革が実現しやすい組織


sugiyamamikito.com


目に留まったツイートから、大阪市議会議員の方のブログ記事「質疑:今の時代に合った教育を展開しよう」を拝見しました。内容は、議会での質疑内容についての記事です。専門用語がちらほらあり、一般には理解しづらい部分もあるのではないかと思う質疑に感じましたが、興味深く拝見致しました。


テーマは、①教育でのIT・テクノロジー活用②ICT環境整備③学校教育ICTの将来ビジョンといった所でしょうか。

 

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愛知県立愛知総合工科高等学校から見る公設民営学校の今後の可能性

愛知県の愛知総合工科高等学校について少し調べてみる。

愛知県立愛知総合工科高等学校は、その名のとおり、公立の高等学校ですが、平成29年度より専攻科を公設民営化し、名城大学が運営しています。
公設民営で大学法人が運営しているのと、特に技術系人材の育成に注力している点が興味深いことから、今回少し調べてみました。


以下は、愛知県の資料。

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 民営化しているのは、専攻科です。

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公設民営学校は、都道府県や市町村が設置し、民間団体が運営する公立学校のことです。通常、公立学校は都道府県や市町村が設置し、運営も都道府県や市町村の教育委員会がそれぞれ行っています。公設民営学校は運営の部分を行政ではなく、民間団体に委託し、民間団体(学校法人等)が運営します。

愛知総合工科高等学校では、専攻科部分を名城大学が運営しています。
専攻科には、産業システム科と先端技術システム科の二つの科があります。
愛知県ですので、地元産業の振興に寄与する人材を育成するためか、自動車産業との結びつき強い様子がうかがえますね。

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修了後の進路としては、工業系の産業であったり、自動車・航空産業、エネルギー産業、そして進学もあるみたいです。(大学へは編入可能とのこと。)

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高度の技術人材を育成するため、高等学校卒業後に専攻科でさらに技術を学びを就職、進学といった学びのルートとなっているようですね。
今後の効果検証や卒業生の活躍が期待されるところです。


公設民営学校の今後の可能性


・公設民営学校は、他府県では、大阪市が開校準備中(水都国際中高一貫校:グローバル人材の育成)です。今後は、大阪市のようなグローバル人材育成に特化した学校や、愛知総合工科高等学校のように技術系の人材の育成に特化した公設民営学校は、他府県でも出てくるのではないかと思います。

・個人的には、愛知総合工科高等学校が育成を目指す工業系の技術人材のほかに、AI、IoT、ビッグデータ、IT等の技術人材を育成することに特化した公設民営の高等学校が出てきてほしいなあと思っています。枠組みはすでにあるので、運営する法人と高校段階のカリキュラムでどこまでできるかが論点になるかと思いますが、ぜひやってほしい。

・イメージは、MIT(マサチューセッツ工科大学)の高校版のような学校です。

今後の公設民営学校の展開に期待したいです。

柴山・学びの革新プランを見て、今後の注視したい教育政策3つの論点

先日、11月26日に経済財政諮問会議・未来投資会議・まち・ひと・しごと創生会議・規制改革推進会議 合同会議 が行われました。

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平成30年11月26日 まち・ひと・しごと創生会議・規制改革推進会議 合同会議

その会議の中で、文部科学大臣提出資料、「新時代の学びを支える先端技術のフル活用にむけて~柴山・学びの革新プラン~」が配布されています。中身としては、Society5.0時代に向けて、質の高い教育の実現のための先端技術の活用を推進するといったもの。

この柴山・学びの革新プランを読んで、私が今後注視したいと感じた教育政策について、触れておきます。


1. Society5.0時代の教育を各教育課程においてどう実現するか。

 配布資料の2ページには、Society5.0時代の教育として、読解力、対話力、科学的思考力、問題解決能力、創造性、好奇心・探求心、リーダーシップの育成などについて、記載がありますが、これらの能力育成に向けて、各教育課程(幼児期、小学校、中学校、高校段階、高等教育課程)でどのような教育を進め、どう実現するのか?
 そのための教育政策は何か?といったことについて、注目していきたいと思います。
能力に紐づいた形での教育政策の整理も必要だろうなと感じるところです。
(一応、政策の方向性は次のページに記載があります。)
 

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配布資料p.2


2. 優れた外部人材の積極的活用をどのように進めるのか?

 次に優れた外部人材の積極的活用をどのように進めるのか?という点です。
 配布資料の3ページには、外部人材の積極的活用して、グローバル化に向けた外国語、情報教育等について触れています。具体的には、英語やプログラミング教育などでしょう。個人的には、具体的に以下2点について注視していきたいところ。
 
 (1) 幅広い分野での外部人材の活用
  Society5.0時代の教育として、読解力、対話力、科学的思考力、問題解決能力、創造性、好奇心・探求心、リーダーシップの育成等を掲げるのであれば、英語やプログラミング教育以外の分野でも、外部人材の活用を推進すべきです。
  対話力、リーダーシップ教育を推進するのであれば、ファシリテーションできる外部人材の活用を進めてほしいと思いますし、キャリア教育なんかもより充実する必要があると思います。

 (2) 免許制度の弾力的な活用
  免許制度に触れられていますが、まだまだ活用少ないといわれている、特別免許状の活用推進を進めるのか?進める場合、どのように進めるのか?について注視していきたいと思います。

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配布資料p.3



3.ビッグデータの活用などによる児童生徒の学習状況に応じた指導の充実

 3点目としては、ビッグデータの活用などによる児童生徒の学習状況に応じた指導の充実です。基盤となるICT環境の整備が必要となりますが、このブログでも何度か触れている、EdTechの推進が重要になってきます。新たなテクノロジーでなくとも、大阪府箕面市のような学習データを教員の指導力向上や個々の生徒に応じた指導に活用することはできると思います。今後どう普及させていくのかを注視したい点です。

以上が気になる3つの論点。
そのほか、学校、教育委員会と民間企業等の連携についても触れられており、その点についても関心がある部分です。今後、この学び革新プランがどのように議論されていくのか、経過を見守りたいと思います。

 
※参考記事
 大阪府箕面市の教育データを活用した取り組みが素晴らしい!

【読書】ザ・会社改造 340人からグローバル1万人企業へ

 今回は政策系の記事ではなく、読み返している本についてのメモ。

久しぶりにこの本、ザ・会社改造(三枝匡)を読み返していますが、やっぱり良い本です。三枝さんの本は、戦略プロフェッショナルからの3部作もすべて読んでいますが、
どれも非常によく、非常に勉強になります。

三枝さんの本はどの本も定期的に、特に新しい仕事に着手した際に、読み返すことが多いです。読む度に、着想をえることができたり、仕事の改善のヒントを得ることができます。


特にこの会社改造では、頻繁に用いられる経営者の「切断力」という言葉が印象的です。個人的にこの言葉の解釈としては、その会社の従来の価値観や仕事の仕方を「否定し、正すこと」かと思います。

本書を読み進めるの中で、この「切断力」のリーダーシップを発揮することの重要さを痛感します。自分も新たなポジションで仕事するときに、この切断力を意識しますが、難しく、かつ勇気がいる行動です。

なぜなら、従来の仕事の仕方を否定される側からすると、当然面白くない。
否定される側に切断力を発揮し、自分の主張を受け入れてもらうためには、ロジック、エビデンスを整えて、新しい仕事の仕方を諭す必要があります。

個人的には頭ごなではなく、組織に従来から所属しているメンバーとの議論を経るべきかと考えます。

この切断力を発揮するための、準備方法・根回し方法は、三枝さんの三部作を読むことで、ヒントを得ることができるでしょう。

個人的には、この切断力を発揮するために、どう準備をすればよいのか整理したい。ベストプラクティスをまとめたいと感じました。例えば以下のようなプロセスが必要だろうと感じます。
 
 ①現状と課題を整理した議論のたたきメモを用意する。
 ②現状分析には、メモにデータや聞き取りなどのエビデンスを含める。
 (大体の場合、データはすでに存在しているが、整理して意味のある指標等にまとめることができていないことが多いです。)
 ③現状・課題・対応策(案)を整理したうえで議論する。など。

リーダーシップがある人は、切断力を多くの場面で発揮しているなと感じます。
部下から上がってきた報告を否定し、正しい方向性を提示する。
やりなおしを命ずる。改善を指示するなどです。

三枝さんの本は何度読んでも学びがある本でお薦めです。
以下の3部作も非常にお薦めですので、関心のある方はぜひ読んでみてください。
個人的には、戦略プロフェッショナルは、何度も読み返し、その都度、仕事のヒントや新しい戦略立案の際に、非常に参考にさせていただきました。

・戦略プロフェッショナル―シェア逆転の企業変革ドラマ

・経営パワーの危機―会社再建の企業変革ドラマ

・V字回復の経営―2年で会社を変えられますか