N中等部の挑戦・既存の中学校に通わなくてはいけないのか?

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N高等学校を運営する、学校法人角川ドワンゴ学園が、「N中等部」を2019年4月に開校するという発表がありました。

N高を作っているのでこれは自然流れかと思いますし、いずれこういう学校が出てくるのではないかと思っていました。

 


発表によると、通信制でなく通学制なのは、現在の法制度では通信制中学校は認められてないから(※1)とのことですが、結局のところ、N中等部は学校教育法上の中学校ではありません。要するに、N中等部は、いわば「塾」と同じ、民間の教育機関という位置付けになります。

学校側の説明としても、

学校教育法第1条に定められた中学校ではないため、従来の中学校に在籍しながら通学することとなる。

とのこと。

N中等部のコースに、Weekday Course(週5)があるということは、従来の中学校にはほぼ通わずに、N中等部に通うことになるのかと思います。

そうすると、中学校でない民間教育機関に中学生が通い(中学校にはほぼ登校せずに)、中学校を卒業できるのか?

といった疑問がわきますが、ざっとインターネットで調べた感じでは、卒業できそうな感じです。なので、「中学校に通わず別の教育機関で勉強し中学校を卒業する。」という学びのルートもあるということを今回、改めて認識しました。

そう考えると、既存の学校教育制度の枠組み(小中高)の中で生きなくてもいい方法って結構あるのかもしれません。
そして、それを理解した上で独自の教育方法や内容を用意した民間教育機関って意外と参入余地があるのかもなあと感じます。(N中等部・N校やゼロ高みたいに)

今後は、

・ゼロ高のスキームである、広域通信制高校と連携したサポート校といった形で新たな教育を提供しようとする学校 

・N中等部的なスキームで、民間の教育機関として、中学校段階の教育を提供する学校などが出てくるかもしれません。

こうした供給サイドに対して、需要も十分に存在することが認められれば、文部科学省も既存の小・中・高の枠組みについて、考えることになってくるかもしれません。
今後のこうした民間の動きに注視していこうと思います。

※1 通信制の中学校が現行法制度上認められていない点は、以下の記事を参照
   通信制の中学校は基本的に認められていない - 晴れときどき政策