【読書】ザ・会社改造 340人からグローバル1万人企業へ

 今回は政策系の記事ではなく、読み返している本についてのメモ。

久しぶりにこの本、ザ・会社改造(三枝匡)を読み返していますが、やっぱり良い本です。三枝さんの本は、戦略プロフェッショナルからの3部作もすべて読んでいますが、
どれも非常によく、非常に勉強になります。

三枝さんの本はどの本も定期的に、特に新しい仕事に着手した際に、読み返すことが多いです。読む度に、着想をえることができたり、仕事の改善のヒントを得ることができます。


特にこの会社改造では、頻繁に用いられる経営者の「切断力」という言葉が印象的です。個人的にこの言葉の解釈としては、その会社の従来の価値観や仕事の仕方を「否定し、正すこと」かと思います。

本書を読み進めるの中で、この「切断力」のリーダーシップを発揮することの重要さを痛感します。自分も新たなポジションで仕事するときに、この切断力を意識しますが、難しく、かつ勇気がいる行動です。

なぜなら、従来の仕事の仕方を否定される側からすると、当然面白くない。
否定される側に切断力を発揮し、自分の主張を受け入れてもらうためには、ロジック、エビデンスを整えて、新しい仕事の仕方を諭す必要があります。

個人的には頭ごなではなく、組織に従来から所属しているメンバーとの議論を経るべきかと考えます。

この切断力を発揮するための、準備方法・根回し方法は、三枝さんの三部作を読むことで、ヒントを得ることができるでしょう。

個人的には、この切断力を発揮するために、どう準備をすればよいのか整理したい。ベストプラクティスをまとめたいと感じました。例えば以下のようなプロセスが必要だろうと感じます。
 
 ①現状と課題を整理した議論のたたきメモを用意する。
 ②現状分析には、メモにデータや聞き取りなどのエビデンスを含める。
 (大体の場合、データはすでに存在しているが、整理して意味のある指標等にまとめることができていないことが多いです。)
 ③現状・課題・対応策(案)を整理したうえで議論する。など。

リーダーシップがある人は、切断力を多くの場面で発揮しているなと感じます。
部下から上がってきた報告を否定し、正しい方向性を提示する。
やりなおしを命ずる。改善を指示するなどです。

三枝さんの本は何度読んでも学びがある本でお薦めです。
以下の3部作も非常にお薦めですので、関心のある方はぜひ読んでみてください。
個人的には、戦略プロフェッショナルは、何度も読み返し、その都度、仕事のヒントや新しい戦略立案の際に、非常に参考にさせていただきました。

・戦略プロフェッショナル―シェア逆転の企業変革ドラマ

・経営パワーの危機―会社再建の企業変革ドラマ

・V字回復の経営―2年で会社を変えられますか